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第5話: 学校生活初日。長い4ヶ月の始まり | カナダのマーケター海外就職ストーリー

第5話: 学校生活初日。長い4ヶ月の始まり | カナダのマーケター海外就職ストーリー

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「誰もこない・・・。」

学校初日、予定より30分早く学校に着いた私は、予定時間になっても誰も来ないことに焦りを感じていた。

正直、時間か場所を間違えたかと思った。しかし何度メールをチェックしても時間も場所もあっている。とても焦った。

焦りすぎて留学エージェントにメールを打った。
しかし時間が早いのでまだ営業は始まっていない。当然メールが返ってくるわけもない。

学校近くのコーヒーチェーン、Blenz Coffeeで買ったコーヒーを飲みながら今朝の出来事を思い出していた。

バスで最寄りの電車 (Sky Train)の駅に向かう途中、後ろから声をかけられた。
何を言っているのかよくわからなかったが、自分のカバンを見ると水浸しになっていたのである。

どういうことか全く理解できなかった。

少し考えると、カバンに入れたタンブラーから水が漏れていることがわかった。人一倍水をよく飲む私は、タンブラーに水道水を入れて持ち運んでいたのである。

カナダの安物のタンブラーは逆さにすると水が漏れる。

いくら安物とはいえ、こういう構造上の欠陥がある製品を堂々と販売している会社があるというのは日本人の感覚からしたらありえないことであった。

私は怒った。しかしそれ以上にバスの中でカバンが水浸し、しかもその水がポタポタと床にこぼれ落ちていることを知り赤面した。簡単に言うとアホ丸出し状態だったのである。

それからタンブラーはカバンに入れずに手持ちで持ち運ぶ、カバンに入れるときは一度中身を捨ててから入れるようにした。これはもはや水筒としてではなく、でかいマグカップとして使う以外方法がない。こんな使いづらいものを好んで買う人の気が知れない・・・そんなことを考えていた。

「Let’s start an orientation!!」

気づけば、誰もいなかった教室は生徒で埋め尽くされており、インストラクターらしき女性が皆の前で話を始めた。

ここで問題が発生する。

何を言っているのかさっぱりわからない。

インストラクターらしき女性がひたすら話を続ける。
周りは時折笑う。それにつられて私も笑う。もちろん何を言っているかはわからない。

いきなり皆が立ち上がった。それにつられて私も立ち上がる。どうやら学校の施設を見て回るツアーを始めるようだった。

ツアーが終わり、別の教室に移された。

そしてある課題を渡されることになった。隣に座っている人と自己紹介をして、その結果を皆の前で発表するのである。

いきなりのレベルの高い課題に焦った。

「Hi, I’m Aki. I’m Japanese. 」

これが当時の私の限界だった。
ましてや、隣の人の説明などできるはずがない。

そんなことを考えていると、私の順番に近づいてくる。
教室にいるほぼ全ての人が、優劣あれど自己紹介をこなしていった。

「こいつらは一体なんのためにここにいるのか?」

正直そう思った。
同時に自分の英語力でこの場所にいること。自分の無謀さを呪った。
結果、この課題で大恥をかくことになる。

全員の自己紹介が終わり、学校の手続きの話が個別に行われた。

これまたわからない。「Does it make sense?」と20回くらい言われた。正直「It doesn’t make any sense」だった。

そんなこんなで無事(?)、オリエンテーションが終わり外にタバコを吸いに行くことにした。

イタリア人2人組がいた。さっきのオリエンテーションに参加していた2人である。

「Hi, I’m Aki.」

とりあえず声をかけてみることにした。タバコが友達を作るのは世界共通である。

結局、さっきのインストラクターがオリエンテーション中に何を言っていたのか聞いて見た。すると一度きょとんとして、「あーなるほど」という表情になり丁寧に要点だけを説明してくれた。私でもわかるようにである。

このあと、英語のテストを受けて学校初日を終えた。

私は一番下のクラスからスタートすることになった。当然の結果である。
そして、ここから長く短い4ヶ月の学校生活がスタートした。

(つづく)

My Lesson Learned #5 (英語と日本語のバランス)
学校のオリエンテーションに参加した際、実はまわりに日本の学生が複数いて、あまりにも何を言っているかわからなかったので、正直日本人の人に助けを求めようかと思いました。

しかしどれだけわからなくても日本語に頼らないようにしました。
英語が話せない状態というのは、逆に言えば学習機会でもあります。
それをきっかけに「何がわからないか」を明確にし、1つづつ英語の穴を埋めていくよう努力しました。

何事も初めが肝心で、ほんの1ミリの気の緩みがその後の行動や習慣を決定づけることになります。
一度日本語を使うと、その先ずるずる行ってしまい、気づけば英語で表現できない場合は日本語で・・・という習慣が身についてしまいます。挙げ句の果てに、英語力はほとんど向上しないまま海外生活が終了するという事態になりかねません。

私は就職するまで、ずっとこれを守り通しました。またこれをやり続けてよかったと思います。

確かに日本語で話しかけられて、英語で返すと嫌なヤツだと思われたり、周りの目も気になります。
ただ、安くもない留学費用を投資して現地に来ているので、これから2度と会わない人の目を気にするよりも、いかに海外生活での成果を最大化するかに注力する方が建設的ではと思います。

[その他のストーリー]
第0話: カナダのマーケター海外就職ストーリー
第1話: カナダ渡航と立ちはだかる壁
第2話: 目標額170万円、地獄のフリーランス体験
第3話: カナダ渡航1ヶ月前、英語学習の開始と思わぬ見落とし
第4話: カナダ到着。不安だらけの1日
第6話: 26歳の実践日常英語学習法 [海外ドラマ活用]
第7話: 学校生活、苛立ち、次なるステップ
第8話: ホームステイからの脱出、ルームシェアと恐怖の夜
第9話: ボランティア活動への挑戦、意気込みと現実
第10話: ワークショップへの参加、資金不足、フリーランスへの道
第11話: 就職活動、図書館、不安と希望の光
第12話: 折れそうな気持ち、迷走、出した結論
第13話: 面接と “We’ll be In touch!”の先にあるもの

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