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未経験から海外就職!バンクーバーのスタートアップにフロントエンドデベロッパーとして就職されたHidetoさんへのインタビュー

未経験から海外就職!バンクーバーのスタートアップにフロントエンドデベロッパーとして就職されたHidetoさんへのインタビュー

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今回は、未経験からフロントエンドデベロッパーとしてカナダで就職されたHidetoさんにインタビューをしました。

海外就職までどのような準備をされたのか、面接の対策はどのように行ったのかを中心にお話を伺いました。

[インタビュー前編: 未経験から海外就職!就職活動と準備編]

[インタビュー後編: 未経験から海外就職!面接と職場の雰囲気編]

(※以下の記事はインタビューのハイライトです。)

野村:
まず簡単に自己紹介をお願いします。

Hidetoさん
カナダに来て3年が経ちます。
今はITやクリエイターの留学を助けるFrogという団体に所属しています。

留学だけでなく海外就職を目指したお手伝いをしているので、Touch-Baseとも方向性が合っているのかなと思いますね。今日も海外就職の参考になる話ができればと思います。

そのFrogに入る前は、バンクーバーのスタートアップで1年半ぐらい働いていました。スタートアップにどうやって就職できたのかというところは、また後で話したいと思います。

野村:
バンクーバーに来る前はシアトルの領事館で働いていたという風に伺ったのですが?

Hidetoさん
そうですね。
カナダに来る前にアメリカのシアトルで3年間働いていました。

領事館で働いたと言うと、聞こえは結構いいのですが、やっていたことは雑務的なことも多かったです。

ただ、大臣とか総理大臣がアメリカに来た時にお手伝いをするという面白い経験をしました。アメリカのシークレットサービスとかとやり取りして、めちゃめちゃムキムキな人とも一緒に仕事をしました笑。そういうところは面白かったですね。

野村:
領事館からフロントエンドデベロッパーというのはかなりのキャリアチェンジだと思うんですけど、きっかけはどこにあったんですか?

Hidetoさん
シアトルはMicrosoftとかAmazonとかそういう会社の本社が近くにあったり、スタートアップも含めて全体的にITの会社が多いんですよね。

そんなこともあり、友達にもエンジニアとかデザイナーの人が多くいて、その人たちが結構楽しそうに働いていたので、僕もやってみたら面白いかなと思って始めました。

あとは領事館で働いている時に安倍首相が来たりすごい貴重な経験もあったんですけど、僕が何かをやっているわけではなく、何か実績を残しているわけではなかったんですよね。

そういう点で言うとエンジニアとかデベロッパーとかは自分で何かを作って、自分の実績を他の人に見せられるっていうのが凄いなあと思って、憧れていたというのもありますね。

30個以上のミートアップに参加!コネクション作りと情報収集の大切さ

野村:
未経験から就職するまで実際にどういったことをしていたのか教えてください。
まず就職活動に入る前はどんなことをされていました?

Hidetoさん
まずは、何も知らずに来たので1年間学校に行きましたね。
ITDという学校で1年間勉強しました。

その後にCo-opビザという働けるビザがついてきたので、1年後に働ける準備をしていましたね。実はこの学校はあまりおすすめではないんですけどね笑。こういった専門学校に興味がある方は、別途ご相談ください。

学校ではWeb development and Graphic Designというコースを取りました。
基本的にはそこでゼロからWebの勉強を始めて、一般的な HTML,CSS,JavaScriptからPHPであったりバックエンドの知識を勉強しました。

野村:
学校があまりよくなかったということで、学校外の活動で就職までつなげたと思うんですけど、どういったことをされてましたか?

Hidetoさん
基本的には学校だけでは、1年間で働けるスキルにならないので、自分でオンラインコースを取ってチュートリアルをやったりとか、クラスメイトに経験者が何人かいたので、その人たちに聞きながら自分なりにポートフォリオを作ったりして、色々意見をもらいながらやっていましたね。

また1年間で他のカナダ人と肩を並べて就職できるレベルにならないといけなくて、スキルだけでは無理だと思ったのでコネクション作りにも力を入れました。
ミートアップなどにバンバン参加していましたね。ミートアップの中でも登壇することもありました。

野村:
ちなみにその登壇された際はどういうテーマで話されたんですか?

Hidetoさん
その時はCSSアニメーション, JavaScriptアニメーションについて話しました。20分ぐらいの簡単なものでしたけど・・・。
そういう実績も面接の時などに話すと、「ちゃんとこの人はコミュニティに対しても発信して、学ぶ意欲があるんだな」と見てもらえるのでそういう点でも良かったと思います。

野村:
前回のインタビューでもミートアップで、なかなか声がかけられないという話になったんですけど、その辺いかがでしたか?

Hidetoさん
当初は全然ビビッて声かけれなかったですね笑
ただ最初はそんな感じで慣らしつつ、徐々に話せるようにはなりました。
僕は学校に入ってすぐ参加していたんですけど、技術的な単語がわからなかったので、英語がわからないのか技術の単語がわからないのか、何がわからないのか自分でもわからないという状態でした。

すごく悲しい気持ちで帰るということもあったんですけど、とりあえず行っちゃえばいいかなという気持ちで参加してました。怖いもの知らずで行っていた感がありますね。

野村:
何個ぐらいミートアップに参加したか覚えてますか?
またどのようなミートアップに参加してましたか?

Hidetoさん
1年間トータルで言うと30回以上は参加していたと思います。
参加内容としては2つのタイプがあると思うんですけど、

1つ目はネットワークコネクションを作ろうという目的のミートアップ。
エンジニアとかデザイナーが集まってとにかく立ち話をするものですね。
僕は初心者だったので、どういう勉強をしたらいいの?とかそういう質問をしていましたね。僕から提供できる情報は少なかったので、情報収集の意味合いで参加してました。

2つ目が技術を学ぶミートアップですね。
React.js 勉強会とか。
誰かが登壇して1つのテーマについて話すスタイルのイベントになります。
こういう場では、コネクションの他にもバンクーバーのトレンドの知識が得られますね。

国や地域によって流行っているプログラミング言語や開発方法が違うので、例えば日本とか他の国で経験がある人でもバンクーバーに来てその土地のトレンドをつかむ必要があるかなと思います。

勉強するというだけではなくて、こういうトレンドを知るためにミートアップに参加するというメリットはありますね。

スキルよりも大切な自己アピール力

野村:
当然そういう経験は就職活動に生きると思うんですけど、それ以外で何か就職活動で役立ったことありますか?

Hidetoさん
技術職なので技術が大事なのは間違いないんですけど、それと同じくらい大事なのが自分をどうアピールできるかですね。

会社に対してすごい技術を持っていてもそれを面接なりレジュメなり、あらゆるところで価値を認めてもらわないと技術がないと同じことになってしまいますからね。

レジュメ、カバーレター、面接、ポートフォリオでどうやってアピールできるか、会社がどういう人材を欲しくて、それに対してどうアピールをしたら響くのかなというのを考えて就職活動をしていました。

そういうところが技術以上に大事という場合もありますからね。

野村:
就職活動はどうでしたか?

Hidetoさん
僕の場合結構すんなり決まっちゃって、レジュメを送っていたのは2週間ぐらいですね。

僕は数撃ちゃ当たるというタイプだったので50社くらいにレジュメ、カバーレター、ポートフォリオを送りました。

Indeedやglassdoorという求人サイトに載っている求人に送ったし、求人を出してない会社でも行きたい会社にはガンガン問い合わせフォームから連絡をしていました。

1つおすすめしたいのが、こっちの会社って求人サイトから応募しても全然返事が来ないということがあるんですね。
その時は会社が見てない場合もあるので、Indeedで応募しても会社のホームページから応募したり、さらにglassdoorで応募したりと、1つの会社に対して3つ4つ送ったりしていました。とりあえず目立ったもん勝ちだなと思っていたので、そういう戦略を取りましたね。

自分の立場で考えて、メールが1件2件増えたところでそんなに気にならないかなと思っていて。これが会社に突撃訪問したり電話をかけるとかなると向こうの時間を完璧に奪ってしまうので、おすすめしないんですけどね。

メール1件2件ぐらいならそんなにイライラすることもなく、むしろ積極的なんだなと思われて好感度が上がることもあると思うんですよね。

人前で話す事が、最高の面接の練習の場となる

野村:
面接の時の話を伺いたいんですけど、どんな感じでしたか?

Hidetoさん
基本的に3つステップがあって、電話面接、会社での面接、テクニカルテストという流れですね。

電話面接は15分ぐらいで、この人はちゃんと知識あるのか、コミュニケーション取れるのか、レジュメに書いてあることが本当なのかというところを確認して行きます。ここはレジュメに書いてあることをちゃんと説明できれば問題ないです。

野村:
電話面接ではどういう質問されたか教えて頂けますか?

いわゆる一般的な
「今までで一番チャレンジングだった仕事は何か」
「どうしてITの仕事を目指したの?」
「あなたは実務経験がまだ無いけど、どういう形で会社に貢献できると思う?」
とかですね。

野村:
本面接はどういう感じでしたか?

Hidetoさん
スタートアップの会社に入った時の面接の話をしようと思うんですけど、その時は面接が45分テックテスト1時間。

これが一緒になっていて、先に本面接を受けて、その中ではポートフォリオとかGithubという自分のコードを載せるサイトがあるんですけど、それを見ながら「このプロジェクトはどういうことをしていたのか」とか「このプロジェクトではどういう問題があってそれをどう解決した」とか電話面接と比べると具体的にプロジェクトや自分が出した作品に対しての質問が多かったですね。

野村:
ということは面接に行く前に作品がないとそもそも難しいということですか?

Hidetoさん
そうですね。

野村:
うまくプレゼンテーションをするコツがあれば教えてください

Hidetoさん
とりあえず友達にポートフォリオや自分の作品を見せまくって日本語でも英語でも毎回説明するような練習をしていました。

Frogでもミートアップをやっていたんですけど、その中で5分間自分の好きなテーマを話していいというイベントがあったので、ポートフォリオを持って行って、こういう作品を作りましたという話をみんなの前でしました。
こういう場で練習するごとにブラッシュアップすることができていたので、面接に入る前にすでにかなり自信はありましたね。

野村:
面接の段階では既に準備され尽くしていたということですか?

Hidetoさん
そうですね。
話す内容っていうのは、結局ミートアップの時とほぼ一緒なんですよね。
ミートアップでは、基本的に初めましての人が多いので、
「私はこういう人です」
「こういうことをやっています」
「こういう技術に興味あります」
という話を何10回もやってるので、面接に行ってもその場で答えを考えるというわけではなくて、今まで話していたことを思い出して答えるというのが多かったですね。

テストを家でやり直した事が高評価に繋がる

野村:
面接後はどれくらいで連絡が来ましたか?

Hidetoさん
実は本面接の後に、すぐテックテストがあったんですけど、それがもうボロボロで。本面接では絶対受かっただろうと思ってたんですよ笑

それが6問ぐらいのテストだったんですけど、半分以下しかできなかったんです。
もうだめだと思ってしょぼんとして帰りましたね。
ただ、このままだとまずいなと思って、テストの内容はほぼ覚えていたので、帰ってから家でやって面接官にもう1回送ってちゃんとやり直したよというのを伝えました。

野村:
どういう反応をされましたか?

Hidetoさん
「ありがと、見とくよ」というあっさりした回答だったんですけど、最終的にはやり直した方を採点してくれたみたいです。

会社に入ってからこのことを聞いてみると、
「会社で働く場合でもどっかでつまずくことは絶対ある、その時に自分なりに家で調べたりして、知識をしっかり得て、会社でやり直すということはよくあること」ということでした。

そういう点で言うと、やり直したことは逆に評価すると言ってくれました。

他の人は全然そういうことがなくて、みんな諦めちゃうって事だったので、やってよかったですね。

視聴者質問
北米の面接はラフと聞いたんですがどうですか

Hidetoさん
そうですね、ラフですね。
学校はデベロッパーとかエンジニアとか技術職というのもあって、一応襟付きのシャツは着ましたけど、ジーパンで行きました。

面接の内容もフレンドリーな感じが多かったですね。
まず週末どこ行ったのとか、ハイキング好きなんだねとか。
もちろん技術的な話はするんですけど、その前にアイスブレイクというか、個人の趣味の話とかプライベートの話をして談笑という雰囲気が多かったです。

視聴者質問
学位に関して聞かれることはありますか?

Hidetoさん
レジュメを見れば一目瞭然ということではあるんですが、どれだけ大事かという話ですよね。

技術職としては、そこよりもポートフォリオとかGithubなどで、どれだけ今技術があるかというところが問題ですね。

どういう学位を持っているかというのは、力をつける課程の話なので、4年生の大学でコンピューターサイエンスを取っていたとか言うと多少プラスにはなりますが、それよりも大事なのが今どれだけ知識を持っているのか、そのアピールが大事ですね。

視聴者質問
数撃ちゃ当たる作戦とおっしゃっていましたが、レジュメやカバーレターの内容は修正しましたか?

Hidetoさん
修正はしましたね。
レジュメであれば2種類用意していてデザインよりの会社であればこっち、技術バリバリの会社であればこっちというのも用意していました。

カバーレターは会社によって2行3行変えていました。
パラグラフが3つあって上と下は常に一緒で、真ん中の部分を、会社の事業内容と自分のスキルセットがどれだけあってるか、どれだけ価値を見出せるかという内容で、2,3行修正していました。

その修正は1社につき30分から1時間かからないくらいなので、1日5件以上のペースで送っていましたね。

視聴者質問
どのように情報収集をされていましたか?

Hidetoさん
まず1つがミートアップですね。これは足で情報を稼ぐ方法ですね。

オンラインでの情報収集はMediumと言うサイトを使うことが多いですね。そこで大体流れが分かります。

1番いいのは、Indeedなどの求人のウェブサイトを見てReact.jsとかで検索して、何件案件があるかというのを他の言語と比較することですね。
どの技術が流行ってるのか、どの技術を会社側が欲しがっているのかがわかります。

自由な職場環境の中でもしっかり自分のアピールをすることが大切

野村:
実際に働いてみてどうでしたか?

Hidetoさん
ざっくりいうと自由だし、人間関係もフラットだし、元々堅い職場から転職してきたのでそのギャップがありましたね。
やることやっていれば休みたい時は休めるという環境だったので、そこが一番嬉しいショックでした。

野村:
他にびっくりしたことはありますか?
例えば僕の経験で言うと、会社の冷蔵庫に絶対ビールがあったりとかしたんですが笑

Hidetoさん
ありますね!
常にビールは入ってましたし、ビールを飲みながら仕事をする人もいましたね。
金曜の23時以降は、ブレインストーミングタイムと言ってみんなでお酒を飲みながら、次の作品のアイデアを出すというような事もありました。こういうのは楽しかったですね。

ただ、いいことだけではなくて厳しい面もありましたね。
自由は自由なんですけど、やることやっていなかったり、成果を出していないと、厳しい決断が会社から出ます。

1年半の間でも2人クビになっていて、1人は試用期間の間にクビということもありました。理由は、会社が求めていたスキルまで達していなかったとか、ミーティングなどで積極性がなかったりとかですかね。

野村:
クビにならないために気をつけたことありますか?

Hidetoさん
技術があればそれをしっかりアピールするという事ですね。
自分が何か勉強したらこんな勉強したよというのをしっかりアピールしていました。あとは会議に入ったら絶対に発言をする。
自分の存在を常に示しておくというのが大事ですね。

最後に一言

野村:
今後海外就職を目指す方に一言お願いします。

Hidetoさん
もちろん、技術職の人は技術が大切なんですが、それ以上に情報が大切なんでしっかりと情報収集をしてください。

日本にいても現地の情報を取れますし、現地で活躍してる人にもコンタクトは取れると思うので、まず自分で情報を取りに行く事ですね。
その上で技術を高めたり、どんな会社で働けばいいのかなというの考えればいいのかなと思います。

[ライブインタビューのノーカット版]

(※他のインタビュー動画の一覧はこちらから。)

まとめ

スキル以上に大切になる自己アピール力や情報収集力というのは、全ての海外就職を目指す方に非常に参考になる内容となったのではないでしょうか。
また、未経験ながらフロントエンドデベロッパーとして就職する事ができたHidetoさんの就職までのストーリーから、改めて積極的な行動の大切さを痛感しました。

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