インタビュー , 北米起業

日本とニューヨークでのB2Bの提案・アプローチの違い|OPEN Lab.中村さんインタビュー #2

日本とニューヨークでのB2Bの提案・アプローチの違い|OPEN Lab.中村さんインタビュー #2

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ニューヨークと東京を拠点としたビジネスコンサルティング会社「OPEN Laboratory,Inc.」代表の中村洋一郎さんにインタビューさせて頂きました。

今回はOPEN Laboratory Incの代表の中村さんへのインタビュー2つ目ということで「日本とニューヨークでの、B2Bの刺さる提案の違い」をご紹介していきます。

これまで約3年間、東京とニューヨーク両方の企業に Open Laboratoryのサービスを提案してきた中村さんの学びをご紹介していきたいと思います。

Profile:

中村 洋一郎(Nakamura Yoichiro):日本の大学卒業後、渡米しセントルイスの大学に編入。帰国後、日本でNTTデータ、そしてナレッジマネジメントのベンチャーにてB2Bの業務コンサルタントを経験、退職後、再渡米しボストンにあるBabson CollegeにてMBAを取得。数年間ニューヨークの会社に勤務した後、2016年にニューヨークと東京を拠点とするOPEN Laboratory,Inc.を起業。「健康経営」をベースとしたコンサルティングサービスを提供している。

#2 日本とニューヨーク、B2Bの刺さる提案方法の違い

ニューヨークと東京での顧客獲得方法の違い

野村:
ニューヨークと東京で顧客獲得を進めていく中で、提案時にささるポイントの違いなどはありますか?

ニューヨークと東京での提案時にささるポイントの違い

中村さん
経験に基づいて気付いた事になりますが、アメリカの場合は「人として気に入ってもらえるかが重要」です。この人なら信頼できると思ってもらう事からスタートします。

信頼できるかどうかは資格などではなく、気持ちがフィットするかという感覚で判断する人が多いなという印象です。

もう一つ、アメリカでは「話をする相手が決定権を持っている場合が多い」です。もちろん大企業の場合は二次判断者がいる事もありますが、提案を進めている数十人規模の企業では基本的にありません。だからこそ「今話している人と仲良くなれるか」という事が重要なんです。

日本だと、話を聞いた人が一旦受け止めてから、上の人に決裁を上げますよね。決裁者が納得するような「ロジックや過去の実績」など材料をたくさん揃える必要があります。

野村:
ニューヨークでの提案スタイルは、自分のパーソナリティを前面に出すというアプローチの方が効果的だったりしますか?

中村さん
理路整然と話すよりは良いですね。

僕が取り組んでいる健康の分野って、情報がいくらでもあるんです。ただ正解が無い。僕は医者でもないし、日本で言う国家資格を持っているわけでもありません。印籠が無いんですね。

だからこそ、自分が何を信じているかを伝えるしかないんです。医学会ではこういう考えが大勢を占めているけど「自分はこれを信じています」と。

クライアントの社員に対してカウンセリングをする際も、少数派かもしれないけれど、こういう考えに基づいてカウンセリングしますと包み隠さず話すようにしています。

野村:
資格を持っている事や統計結果、オーソリティの意見などのアプローチは刺さりにくいですか?

中村さん
試みた事はあるんですが、上手く使いこなせませんでした。別の事を信じているという事が伝わってしまうんですね。元々嘘がつけない、顔にも出ちゃうタイプなので。笑 

野村:
話を聞いて気に入ってくれた場合、どのくらいのスピード感でスタートするのでしょうか?

中村さん
僕の時間さえあれば、カウンセリング・コンサルティング・ワークショップなど次の日からスタートします。クライアント側でも社内周知する時間が必要なので、お互いに準備ができたらスタートします。

ワークショップやカウンセリングでの反応の違い

野村:
ワークショップやカウンセリングをした時に、実際にどういう反応が返ってきますか?

中村さん
人によりますが、割とウェルカムです。最初興味が無さそうだった人も人間関係さえ構築できれば受け入れてくれるようになり、行動も変わってくるんですね。

野村:
食事の仕方や気をつける事など、割と細かい事も言いますよね。ニューヨークと東京で反応の違いなどありますか?

中村さん
違いますね。ニューヨークの人は良いと思ったらすぐやってくれます。やりたくない時は「やりたくない」と目の前で言います。笑 よく噛みましょうと言っても「一気に食べるのが美味しいからやらないよ」と。

躊躇なく言ってくれますね。笑 その場で「やらない」と言ってくれるので、用意していたプランBやプランCを提案することができます。

日本でワークショップをやった時の反応としては、拒絶もなければ、すぐ取り入れてくれるかも分かりませんね。

野村:
わかりました、考えます。みたいな感じですか?

中村さん
持ち帰られてしまう感じです。もっと話したかったなと思いが残ることがあります。嫌なら嫌と言ってくれれば、違うプランを紹介できるので、結果的に効果が出やすいですね。

野村:
なるほど。最初興味がなかった人が、粘り強く提案していく中でモチベーションが大きく変わったという事などはありますか?

中村さん
体重の減少は、モチベーションにつながるわかりやすい変化ですね。「21 Days体質改善チャレンジ」 というのをやるのですが、Before-Afterでアンケートを取ると「集中力が上がった」「寝起きが良くなった」と回答する人が増えますね。


参照: OPEN Lab.ウェブサイト 21DAYS体質改善チャレンジ

野村:
効果を感じるのは、導入してから数ヶ月後ですか?

中村さん
人によりですが、実は一晩だけで効果を感じる場合もあります。食事と体調を紐づけた事がない人にとっては、それを考える事自体が初めての体験になるんですね。

「今日は何だか寝起きが悪いな、何でだろうな」と今まで何となく感じていたものに対して、ある日食事を変えてみて翌朝寝起きが良くなったら「これは前日の夕食が影響したのかな?」と考え始めるんです。

そこで初めて「食べ物と体調」がつながるんですね。「AHA!モーメント」は一食だけでも得る人は結構います。それが生活習慣として定着するまでには、3週間必要と言われています。

(インタビュー#3: OPEN Laboratoryが提唱する『健康経営』とはに続く)

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