インタビュー , 北米起業

ボストンの’Babson College’でのMBA留学の実際|OPEN Lab.中村さんインタビュー #1

ボストンの’Babson College’でのMBA留学の実際|OPEN Lab.中村さんインタビュー #1

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今回はニューヨークと東京を拠点としたビジネスコンサルティング会社「OPEN Laboratory,Inc.」代表の中村洋一郎さんにインタビューさせて頂きました。

今回はインタビュー、第一弾ということで
「アメリカ・ボストンの大学Babson CollegeでのMBA留学の実際」をご紹介していきます。

そもそも、中村さんが Babson Collegeを決めた理由や学校生活の雰囲気、Babson Collegeに通って良かったことなどをお話頂きました。

日本と考え方・文化が全く違う、他の国の学生とのグループワークを通しての学びや知見などもお話いただきましたので、これからアメリカでMBA留学を考えている方は是非チェックしてください。

Profile:

中村 洋一郎(Nakamura Yoichiro):日本の大学卒業後、渡米しセントルイスの大学に編入。帰国後、日本でNTTデータ、そしてナレッジマネジメントのベンチャーにてB2Bの業務コンサルタントを経験、退職後、再渡米しボストンにあるBabson CollegeにてMBAを取得。数年間ニューヨークの会社に勤務した後、2016年にニューヨークと東京を拠点とするOPEN Laboratory,Inc.を起業。「健康経営」をベースとしたコンサルティングサービスを提供している。

#1 ボストンの’Babson College’でのMBA留学の実際

野村:
早速、自己紹介をお願いできますか?

中村さん
中村洋一郎と申します。ニューヨーク在住です。3年前にOPEN Lab.という会社を作り、仕事をしています。


参照: OPEN Lab.ウェブサイト

目指しているのは「誰もが健やかに働く」という事で、一人一人生まれ持った力を自然に出せるように、主に健康面のサポートをさせて頂いています。健康的であることが、結果的にその企業の業績向上につながればいいなと思っています。

野村:
OPEN Lab.を始める前はどのような仕事をされていたのですか?

中村さん
新卒でNTTデータに入社して4-5年勤務しました。その後ナレッジマネジメント専業のベンチャー企業で4-5年、それからアメリカのボストンにMBA留学して、卒業後は3-4年ニューヨークの現地の会社で勤務しました。

主に業務コンサルという社内の業務分析をしたり、効率的な業務プロセスを考えたりする仕事に従事してきました。

Babson CollegeへのMBA留学

Babson Collegeに決めた理由とは?

野村:
再度渡米されて、大学院に通われていたんですね。学校を決めた理由は何だったのでしょう?

中村さん
MBA取得のために、ボストンにあるBabson Collegeという学校に通いました。

以前からBabson Collegeの存在は知っていたのですが、Webサイトで「”起業”、”起業”」ばかり言っている学校だなくらいのイメージでした。少し経ってからもう一度見ると、何かピンと来るものがあったんです。「いいな!」と思ったんですね。

しかしその時、既に1週間くらい出願期限が切れていたんです。試しにアドミッションオフィスに問い合わせたら「1週間以内にアプリケーションの書類集めたら見てあげる」と言われて、すぐエッセイや書類集めに取り掛かりました。

同僚にも仕事の方で協力してもらって何とか提出出来ました。その後面接もあったのですが、とても盛り上がって楽しかったんです。受かったなと確信しました。笑 合格の知らせを受けてからの約1ヶ月間で、会社を辞めて入学しました。

入学に必要なテストやエッセイについて

野村:
ビジネス系の大学に入るのにどのような試験、どの程度のスコアが求められるのでしょうか?

中村さん
MBAで言えば、TOEFLとGMAT(Graduate Management Admission Test)の2つが必要です。TOEFLはあくまで英語力の証明、GMATはビジネススクールに特化したセンター入試のようなテストです。

僕の場合はアメリカの大学卒業証書があったので、TOEFLは免除になりました。GMATは対策しましたが、そこまで点数良くなかったのではないかなと思います。実はアメリカの大学は、点数では決まらないんです。

点数は判断材料の1つで、本当に重要なのはエッセイなんです。それぞれの大学に色があって「自分がその大学に合っている、さらに言えばその色をもっと濃くできる何かを持っている」という事をインタビューやエッセイで伝えられると、極端な話、テストのスコアがギリギリであっても入れる可能性があるんです。

野村:
エッセイは何について書きましたか?

中村さん
「新しい事をしたい」と書きましたね。当時ナレッジマネジメントのコンサルティング、今でいう「働き方改革」に取り組んでいた時だったので「楽しく働ける世の中をつくりたい」というような事を書きました。

野村:
GMATというのは日本のセンター試験のように、事前にテストを受けるようなイメージですか?

中村さん
そうですね。僕が受けた時はマークシート形式でした。恐らく足切りで使っているんだと思います。

野村:
日本で言うと、就職活動時の基礎学力テスト「SPI」のような感じでしょうか?

中村さん
近いかもしれませんね。数学と英語だったと思います。英語に関しては要は読解で、ネイティブスピーカー達と全く同じテストを受けるので正直キツイですね。

ただ数学に関しては、大学受験している人であれば馴染みのあるような問題なので、日本人は数学で良い点を取って英語でしがみつき、平均的に上に行くという戦略が王道ですね。

ブートキャンプと言われる学校生活

野村:
学校生活はどうでしたか?

中村さん
毎日楽しくて仕方がなかったです。僕は1年間のMBAコースだったのですが、一般的には2年間のコースが多いんです。

2年制の人が本来2年目にやることを、夏休みの2-3ヶ月くらいでやる事になるので、朝から晩までキャンパスに缶詰状態です。授業以外のチームプロジェクトもあるので、夜まで皆で集まったりと合宿のような感じです。いわゆる「ブートキャンプ」と言われるものですね。

野村:
どういうポイントが楽しかったですか?

中村さん
一言で言うと、文化祭みたいな感じです。あまり勉強している感覚はなかったですね。笑

野村:
グループでリサーチ・討議して、プロジェクトを進めるアサインメントなどもありましたか?

中村さん
ケーススタディから学ぶ授業がありましたね。授業の前にある会社のケーススタディを読んできて、その場で先生が解説しながらディスカッションするスタイルです。

個人で黙々というよりは、グループで討議する事が多かったです。「君が社長ならどういう施策を打つ?」という問いが宿題になったりしましたね。皆で問題解決していくという、チームプレイが楽しかったです。

野村:
他の学生は、アメリカ人の方々がメインですか?

中村さん
僕がいた時は半分が留学生でした。南米の留学生が多くて、次が東南アジアのタイ・インドなどでした。セントルイスの時は90%がアメリカ人だったので、それと比較すると気持ちが少し楽でした。

チームプロジェクトで大変だった事と乗り越えた方法

野村:
違うバックグラウンドを持つメンバーとやっていく中で、大変だった点や逆に面白かった点などありますか?

中村さん
色々な文化の人が混ざるので、グループワークはやはり大変でしたね。僕は日本で教育を受けて、日本で仕事してきて、日本企業の「きっちり進めるやり方」しか知りません。

皆の行き当たりばっかりのやり方にイライラする事がありました。言葉も完璧じゃないですし、言いたい事が言えない「もどかしさ」もありました。

野村:
なるほど。僕もバンクーバーで南米の方と一緒に仕事する機会があったのですが、プッシュが強いなという印象を受けました。

違う文化を持つ方々と、同じプロジェクトを進めていく時に意識した事などありますか?

中村さん
皆の良さを活かす事を意識しました。それぞれの人にとって、チームで一番活きるポジションや役割を見つけようとすると、彼らの良い所が見えてきたんです。

元々、僕自身が完璧主義だったのですが、自分にも完璧主義を課すのを止めました。そうすることで相手にも完璧主義を求めなくなり、少し気がラクになりましたね。

手を抜く訳ではなくて、自分のこだわりを1-2個に決めて、それ以外は彼らの意見を取り入れようとしました。チームとして良いアウトプットを出せるような考え方に変わりましたね。

学校で得られた世界中の起業家仲間とのつながり

野村:
Babson Collegeに通って良かった事はありますか?

中村さん
Babson Collegeの良さは「アントレプレナーシップ」という明確なテーマがある所です。「いつか会社を作ろう」と思っている人と長い時間を共にすると、起業自体が特別な事ではなくなってくるんです。

卒業後は規模は様々ですが、皆が世界中で起業したり、家業を継いでビジネスを行っています。「起業=特別視する事ではない」という感覚になれたことが、起業家を育てるBabson Collegeに通った最大のメリットかもしれません。

野村:
学校のコネクションが活きたという事もありましたか?

中村さん
ありましたね。Babson Collegeは2年制の人も含めて同学年200-300人という規模で、かつビジネス学部しかないので小さい学校なんです。

そのアットホーム感から、卒業してからも愛校心の強い人がとても多いですね。そのコネクションのお陰で、ニューヨークでのインターンがすぐ決まりました。

ベンチャーキャピタルから資金調達して経営しているビデオシェアの会社です。勢いのある会社でインターンを取れたのは、そこのCクラスの人が卒業生だったからなんです。
(※Cクラス = CEOやCFOなどエグゼクティブクラスの人たち)

直接メールをしたらすぐ会ってくれる事になり「今リサーチプロジェクトが動いているんだけど一緒にやる?」と話が進み、1週間後にはインターンがスタートしていました。

Babson Collegeは卒業後にベンチャー企業に行く人が多いんです。自分が働きたいと思えるような企業に卒業生が多いのは、コネクションの面でも良い事ですね。

野村:
ボストンの学校なので、卒業生は東海岸に多いのでしょうか?

中村さん
やはりボストンに残る人は多いですね。次はニューヨークです。留学生は2-3年で自国に帰るという人が多いですね。アメリカ人の方はベンチャー企業に就職する方が多いですね。

野村:
インターン先以外で、コンタクトを取った会社の反応はどうでしたか?

中村さん
半分以上の人はレスポンスがあって、会いたいと言えば、カフェでお茶するくらいはしてくれましたね。話を聞いて「今自分の会社では、空いているポジションは無いけど、友達に聞いてみようか?」と知り合いに聞いてくれた事もありましたね。

野村:
なるほど。大学に通ってMBAを取るって良いですね。

中村さん
何を求めるかによりますけどね。僕の場合はただ楽しかったです。笑

(インタビュー#2: 日本とニューヨークでのB2Bの提案・アプローチの違いに続く)

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