今回は広告代理店 CK Marketing Solutions Inc.代表/CEOの長さんに「日系企業が北米(アメリカ・カナダ)進出時に押さえるべき10個のポイント」というテーマでインタビューさせて頂きました。
Profile:
長 勝博(Katsuhiro Cho):カナダのバンクーバー、トロントを拠点とする広告代理店「CK Marketing Solutions Inc.」代表/CEO。富士通にてエンジニアや営業、プロジェクトマネージャーを経験し退職、2006年に単身カナダへ渡り2010年に起業。LifeVancouverやツーリストマップなどの日系メディア媒体を運営、現地ネットマーケティングを日本やアメリカをまたいでIT/Webシステム開発、クリエイティブデザイン、映像制作やCG/VFXなどを手がけるプロデューサー。また州政府などと協力し日本からの企業の北米進出支援やコンサルティング、現地マーケティングなどを行うビジネスデベロップメント事業も行っている。
#1 [前編] 日系企業が北米(アメリカ・カナダ)進出時に押さえるべき10個のポイント
#2 [後編] 日系企業が北米(アメリカ・カナダ)進出時に押さえるべき10個のポイント
野村:
早速、自己紹介をお願いできますか?
長さん:
長 勝博と申します。30歳のギリホリでバンクーバーに来てから13年滞在しています。福岡の出身で、高専の機械科を出て、富士通に入社しました。96年から05年まで勤務していて、元はエンジニアでした。
こもっているのが大好きなエンジニアだったのですが、営業やったり、セキュリティや設計に携わったり、最後の2-3年は海外に関わるプロジェクトに参加していました。それで海外に目覚めた感じです。
今はバンクーバーで、広告代理店CK Marketing Solutions Inc.を運営しています。事業としては、SNS・ウェブサイト・デザイン・ビデオ撮影・CGなどの開発・クリエイティブなど含めたマーケティングのサポートを行っています。
「バンクーバー」と日本語で検索してもらうと出てくる「LifeVancouver」は平均PVが20-25万くらい、ユニークユーザーで12-13万人程度、実は60%が日本からのアクセスです。
参照: LifeVancouver
同時にトロントで「LifeToronto」の運営や、観光地図の発行をしたり、人材紹介したりしています。昔のリクルートのようなビジネスモデルですね。一つ一つのビジネスがコラボレーションできる事が利点かなと思います。
参照: LifeToronto
自社で内製してマーケティング・デザインもできるので効率よく回しながら出来ています。社員もバンクーバー・トロント合わせて13人ほどになりました。
野村:
エンジニアのバックグラウンドからマーケティングや人材に移ったのはどのような背景があったのですか?
長さん:
エンジニアといっても、”今”花形のソフトウェアでなくて、ネットワークインフラでした。ルーターやFirewallなど。インターネットマガジンを読み漁りながらDTIとIIJの回線が4メガで太いね〜なんて、そういうことに燃えてました。笑
守る側の仕事をしていたので、どう対策を立てるか、どうすればもっと便利になるかという事を考えていました。元々ハードウェアのエンジニアでしたが、当時の主任から「一番になれるとこをやってみろ」と言われ、ネットワークにうつりました。
その中で気づいたのですが、インフラはどの企業にも欠かせない事なんですよね。スーパーでも銀行でも自動車でもサービスでも、全部にコンピューターが入って行く中で、業務の流れを知らなければ効率的なインフラの提案ができない。
昔からビジネスモデルオタクでした。笑 何をどう動かして、どれだけの利益が出るなど。もともと父親が自営業だったこともあり、ビジネスが動いて行く仕組みに興味があったので、それがうまく反応しましたね。
色んな業種のお客さんと付き合うようになり、営業をしていく中で、彼らが何をどう求めているかがわかるようになりました。SIにおけるソリューションプロバイダーの最中にいて、残業160時間とかハードに働いていました。笑
よく言えばそれが今の自分を作りました。お客さんの話を理解して、今の予算でどのくらい何が必要かという課題に対して、アイディアが出てきて、それを実際にどう行動していけばよいかという事がよく浮かぶようになりました。
10年15年やってたら特にIT、メディアマーケティング、デジタル領域がよくわかるようになってきて、そこが自分の強みだと気付きました。
野村:
お客さんの課題を理解して必要なソリューションを提供するという一連のプロセスは、システムの導入以外にも当てはまりますよね。そこからマーケティングやHRにピボットしてきたイメージですね。
目次
法人を作ることは簡単、考えるべきはサステナビリティ
長さん:
今回の10のポイントは僕の実体験や、会社で蓄積したノウハウがベースになっています。僕自身が実際にゼロからやってわかったことが多くあるので、「同じ事で苦労して欲しくない」「僕自身が学んだことを使って時間を短縮してほしい」という思いがあります。
1つ目は「会社を作るのは簡単」という事です。作る事を目的にするのではなく、サステナビリティ、持続可能性を検討していく事が重要です。
僕の会社は今9年目なのですが、もちろん失敗した事業もありました。何より継続することが重要だと、今は感じるようになりました。
実はバンクーバーで会社を作るのは本当に簡単なんです。例えばこのインタビューの後に、こういう会社名で、こういう構成で作りたいと言ったら、約10日で作れると思います。金額は日本円で20-25万円あったらできるんじゃないかと思います。
野村:
なるほど。外国人がカナダで作る上でライセンス・VISAの問題等はありますか?
長さん:
移民法においては、カナダ国内で働いて給料をもらうという事になれば当然ビザが必要です。ただ、会社を作る事は税法の部分になります。
会社であっても、それは個人に属する「持ち物」になるので、作れちゃうんです。外国人が持っている会社という扱いですね。税金の問題は、2,000-3,000万円の利益が出るようになったら考えれば良いと思います。
会社をなくしたい場合「2年間」ほっとけば勝手になくなります。続けたいなら1年に1回、存続を州政府に伝える必要があるのですが、会社を作るというのは「1つ物を持つ」みたいな感じで簡単です。
作った後「会社を大きくしたい、こういう事業・ビジネスをやりたい」というのがあれば、ライセンスや税金、その他手続きなどが発生します。ただライセンスに関しても、後で発覚して実はライセンスが必要でしたという場合も、今から急いで取ります!が意外と通じてしまう場合もあります。
やりながら、その中で学んでいく、そして利益を出して、人を雇って続けてくという事が重要なんじゃないかなと思います。会社を作るのは簡単、なので持続を考えるという事がポイントになります。
野村:
サステナビリティについてですが、成果が出なかったからすぐ変えるというやり方ではなくて、腰を据えてやっていった方がいいという意味合いですか?
長さん:
見極めが重要な場合もあります。時期もあるのですが、ダメなものは見切らないとズルズル損を出すことになります。逆に言うと、長く続いたものは1つのレピュテーション、評価になっていきます。
ダメだったらすぐ乗り換えるのが悪いわけじゃ無いけど、会社を存続させていくために、バックアッププランを持ちながら、やっていくのもありだと思います。
ビザや国籍がなくても会社は作れる
長さん:
バンクーバーで会社を作ったとして、その会社のオーナーとして働く(=給料が発生しない)なら、ビザは要りません。一方、そこで働いて給料をもらうのであれば、オーナーであってもビザが必要になります。
具体的に、ビザを取る方法は3つあるんです。1つは「オーナーとして会社にとって必要な存在になる事」です。
カナダ人などを雇ってマネジメントして会社として利益出て、カナダの中でも会社として認められて、オーナーが必要ということが証明できれば会社でビザを取ることができます。
2つ目は日本に関連会社がある場合ですが、「駐在的な扱い」で働くことです。3つ目はお金があればの話ですが「投資移民としてビザを取る」という手段もあります。
野村:
作って動かすこともそんなに難しくないんですね。
長さん:
カナダで働いて対価をもらわなければ大丈夫です。
州政府や両国(日本⇔カナダ/アメリカ)からの進出サポートを活用する
長さん:
2つ目のポイントは「進出のサポート機関を利用すること」です。非営利、政府、有料のプライベートな組織など色々ありますが、ぜひ進出サポートを使って欲しいです。
BC州政府事務所が東京の大手町にあったり、カナダ領事館、その出張所が福岡にもあったりします。彼らは、日本からカナダに対して投資してほしいと思っています。この場合は、投資=会社を作るという事です。
このニーズを積極的に活用することが大事です。「自分の会社はまだ大きくないので…」というのではなく、やりたいビジネスがあればまず相談に行く事をオススメします。
現地の関連性のあるクライアントを紹介してくれる場合があります。他にも、人件費とか会社の税制優遇とか、オフィス探しとかサポートしてくれるので、利用しない手はありません。
BC州でその会社が発展していけば、「雇用が生まれて、税収が増えて、会社が有名になれば、結果的に州にも還元される」という意味でサポートしてくれています。
その他日本のJETRO、カナダ政府、バンクーバーエコノミックコミッション(商工会議所)などのネットワークも活用してみてください。
野村:
政府機関のアドバイスは実務面でも役に立ちますか?情報が遅い、理想論に偏っているなどの問題はないですか?
長さん:
まさにそのギャップを埋めるお手伝いをすることが多いですね。とりあえず話を聞いたけど、よく分からないという場合、「州政府にこういう事を伝えたら良いですよ」などとアドバイスさせてもらう場合もあります。
政府なので具体的に動ける部分も限られてます。僕らの方で動いて援護射撃をしたり、ローカルの話と日本の人が考える話の間を埋めたりする事もあります。
野村:
要所要所で駆り出されて話をするというのが想像できますね。
長さん:
そういう場合は、時間単位でコンサルのように契約させてもらったりしています。現地のネットワークがあるので、「コネクションなし・ローカル情報を全く知らない日本人」が何人もくるより、コスト削減になると思います。
日本の価格感や価値観を基準にして比較検討しない
長さん:
4つ目は日本の価格感、価値観を基準にして比較しない事です。例えば、福岡でラーメン屋を経営するのと同じ感覚で、カナダでラーメン屋をやると難しいと思います。
まず家賃が違う。ダウンタウンのメインの通りで30-50席のお店やろうと思ったら家賃100-150万/月、最低時給がBC州で$12.65、トロントで$14します。
材料仕入れて、消防法、アルコール販売のライセンスなどを諸々考えると、それなりの金額になってしまいます。当然ビザの問題もありますね。
ラーメン1杯だいたい$12-13ですが、これらのコストが発生した上でこの価格で出しているんです。「日本ではこうだから」というやり方をそのまま持ってくると、全然違うことになります。
日本は美容室も割引クーポンがいつも使えたり、ワンコインランチなど500円以内でも美味しいものが食べれますよね。
北米で$12-13のラーメンを提供する際、日本の価値観のまま「$12-13も出してもらうんだから、これくらいのクオリティの物を提供しないと」という姿勢でいると、カナダ・アメリカも含めて上手くいかないです。
野村:
肌感覚で、価格は何倍くらい違いますか?
長さん:
単純に倍くらいですかね。ラーメン$12も高いかっていうと高くないと思います。色々なコストの上での$12は、むしろ安いなと思うようになりましたね。マクドナルドでも$10超えますし。
「日本ではこれだけだったのに」という感覚を引きずると、マーケティングにおいても「これは高い」という意見しか出なくなってしまいます。例えば、プロにサービスを頼む時、日本ではこういう価格だったというのを引きずると、ビジネスの意思決定が遅れてしまいます。
見積りはあくまで見積り、実際にかかる費用とは違う
長さん:
5つ目は「見積りはあくまで見積り、実際にかかる費用とは違う」という事です。例えば外注で、プログラミングやイベントなど、何か作業をお願いしたとき、見積もり通りやってみたけど、実際やってみたらもっと時間がかかりそうだと言われることは多々あります。
価格も、見積もりから追加でこのくらい必要と言われる事もあります。日本なら「当初の見積もり通り、これでやってください」と言うことが多いですよね。
北米では「予算がなければできません。作業も中断します」ということが多々あります。彼らのミスで膨らんだものを請求してくることもあります。
私はこういうことを10年も経験しているので、「この人の言ってることは違う」というのが感覚的に、見積もり段階でわかるようになってきました。
はみ出す部分も含めて想定できるようになってきたので、最近びっくりすることは減りましたね。まだ経験が浅くて、見積もり通りに進めようとしたけど、蓋を開けたらこうだったという話はよく聞きます。
特に飲食店の工事における納期、価格など「見積もりと違った」という話はよく耳にしますね。なのであくまで「見積もりは見積もり」です。
現地コーディネートは地の利を活かせる人を必ず捕まえること
長さん:
6つ目は、「現地コーディネートは地の利を活かせる人を必ず捕まえること」です。日本からリサーチして来いと言われてバンクーバーに来る人がいます。その人はとても出来る人で、インターネットを使ったリサーチも得意、しかも英語ができる。
そんな人でも、カナダで自分1人でビジネスをやってうまくいくかというとそこまで甘くありません。Googleで調べて、電話で人に聞いた情報だけで成功できるかといったら難しい。出来るかもしれないけど、とても時間がかかる。
それより、詳しい人を捕まえてサポートしてもらった方が早いんです。僕も含めて会計・不動産・弁護士・物流など、その道のエキスパートをうまく捕まえることが大事です。
野村:
どうやって捕まえたらいいんでしょうか?
長さん:
Linkedin、Facebook、TwitterなどSNSは活用できます。我々はメディアを持っている強みがあるので、一気に広めることができます。こういう人を探しているという要望があれば、捕まえることができます。
ビジネス英語は日常会話より意外と簡単
長さん:
7と8を合わせての内容になります。私は仕事ではスピーチをするわけでなく、「これやれるの?」と交渉をする立場です。実は、ビジネス英語って簡単なんです。
感情面などの、微妙な表現とか使う必要がないんです。「納期いつ?」「いくら?」「これやりたいけど可能?」「これ準備できる?」など非常にストレートです。
事前の会話は「How are you?」くらい。笑 よく使うのは「I need your help.」を先に言っちゃいます。そこからソリューションがあるかどうかなど会話を進めていきます。
だから簡単なんです。空気感を読むとかもないですし、ある程度友達になれば、敬語で話す必要もありません。
英語の喋れる日本人より日本語を少しでも話せるネイティブスピーカー
長さん:
だけど、営業の場面などでは「コネクションや共通の話題が大事」なんです。例えば「共通の知り合いがいる」とか「昔テレビで流行った共通の話題」とか。日本人同士でもありますよね。そういう会話には入れないんです。
あとは表現として、日本人同士であれば「○○みたいに」など、テレビドラマやタレントに例える事ができるんですけどね。それが難しいです。
さらに「本気で怒る」「厳しい交渉」「泣き倒す」「謝る」などの本当に感情を表現していかないといけない部分は、我々では難しい部分がある。特に「カスタマーサポート・交渉・営業」はネイティブが必要です。
なので「ちょっと英語を話せる日本人」より、「ネイティブスピーカーで日本語がちょっとできる人」の方が良い場合もあります。日本語がちょっと話せるだけで、仕事も進めやすくなります。進出の際には、そういう人を捕まえるのが大事です。
リスクや可能性をすべて予想して対策を立ててからではもう遅い
長さん:
9つ目は「リスクや可能性を全て予想して対策を立ててからではもう遅い」という事です。オプトイン、オプトアウトという考え方がありますが、走りながら考えることが大事です。
日本を批判するわけではありませんが「こうだったらどうする」「これは違法?」「これは何なんでしょうか?」など、起こりうるリスクを全て潰してからじゃないと動けないことが多いです。
価格に関してもそうですね。見積もりをもらったら、まず「これ以外にかかる費用は絶対に無いですか?」という話になります。それを確認した上で日本で稟議を通すんですね。
稟議が通って予算がおりたとしても、時間がかかったせいで、最初に提示されたものが無効になってしまう場合があります。
例えば「探していたオフィスがなくなる」とか「急に法律・マーケットの状況が変わった」などです。意思決定までの時間が長いとチャンスを失うことになります。
韓国、中国企業もビジネスでこちらに来る事があるのですが、大きな違いは「決裁者が来るかどうか」ですね。決裁者が直接交渉できるので、意思決定までがとても早いんです。そういうパターンが多いですね。
日本企業は「一旦持ち帰ります」が多いです。持ち帰って検討して、その後交渉しても遅いんです。そこで決めなければ交渉は成立しない。さらに持ち帰ると、日本の価格感覚と比較検討することになるので「進出はやっぱり難しいね」という結論になってしまう事が多いんです。
野村:
伝言ゲームみたいな感じですね。
長さん:
そうですね。それだとせっかく費用をかけてリサーチに来たのに、結局「バンクーバーは費用が高かった」で終わってしまうんです。
野村:
北米進出するなら決裁者が来ないとスピード遅くなるという事ですね。
長さん:
決裁者が一緒に来る会社は早いですよね。早い遅いの問題というより、結果的にその方が良いと思います。
野村:
例えばバンクーバーに進出したいという場合、検討から進出までどのくらいの期間を要していることが多いですか?
長さん:
3ヶ月、半年もあるし、話を頂いてから2年後というパターンもあります。理想的には数ヶ月で決めた方が良いですね。半年くらいですかね。
進め方としては、(1)まず相談をもらった上で、状況や可能性の話をします。実際に必要な情報をセットアップした時に、もう一度実際に来てもらうのがベストです。生身で見ないと分からない事がたくさんあります。
(2)実際に来てもらって、人に会ったり、リソースを見てもらいます。(3)それから試算して予算を立てていきます。(4)作った後、どうやって継続していくかをプランニングをします。(4)組織を作って、オフィスを借りて、これからやって行きましょうとなるまでに約半年でしょうか。
基準があいまいなら考え方を都合のいい方に考える
長さん:
最後のポイントは「基準があいまいなら考え方を都合のいい方に考える」です。税金、ライセンスなど政府の決まり事はたくさんあるのですが、「こういう場合はこうするべき」などのパターンが全部書いてあるわけではないのです。
その場合は、都合のいい方に捉える方が良いです。基準自体も曖昧なことが結構あって、「これってどういうケース?」という疑問がよく起こります。
政府のサイト見ても分からなくて、弁護士などの専門家に聞いても意見が違う事があるんです。誰もわからない場合があります。
だからといって、「正しい」「間違っている」を見つける事にこだわるのではなく、ある程度リサーチしたら、いい方に考えて、走ることが大事です。損害が出たとしても、大抵はリカバリーできると思います。
悪意を持って、抜け道を見つけるようなことを意図的にやると問題になりますが、「こういう解釈でやった」という事が理路整然で言えれば良いと思います。逆に、きちんと分かるまで動けないとなると、動きが止まっちゃいます。
野村:
取り返しがつかない事になったことはないですか?
長さん:
そこまで無かったと思います。今パッと出てこないので、ないんだと思います。笑
最後に一言
長さん:
基本的に福岡の人間で熱いと言われるのですが、サービス業とか今まで自分が得てきた事を活かして、何倍にして皆さんに返せるかというのが自分の仕事であり、親父の教えだと思っています。
インフラをやっていた背景もあり、「これを組み合わせたらもっと良くなる」みたいな事を四六時中考えています。シャワー浴びてる時なんか特に。髪乾かしていたら忘れちゃうんですけどね。笑
アイディアから、さらにどうやって実現するかを落とし込んでやってみるというのが自分の強みだと思っています。いくつかの事業の利点をうまく組み合わせて、もっともっと拡大してければなと考えています。
会社組織のあり方も10年くらいで変わるかもしれません。もうちょっとフラットになって、働き方やルールも大きく変わって行くと思っています。その中で自分たちのサービスや商品、仕事が世の中に浸透していけば良いなと思います。
海外に挑戦する人にとっては、様々な観点でボーダレスになってきています。日本からカナダもすぐ行けます。挑戦しやすい環境になってきていますよね。
ブレーキになっているのは「こうなったらどうする?」「こうなったらダメかも」などの保守的なリスク意識です。考える事が悪い訳ではないけど、やって失う物がないなら、まずやってみる事です。
体育会系のように聞こえますが、熱い気持ちと勢いも大事です。自社サービスが何故こんなに伸びているのですかと言われたら「愛です」と答えられます。
自分のメディア、商品、サービスに対する愛と情熱は、誰にも負けませんと言えるくらい、とことん考えてやっています。やり抜くという気持ちが大切です。精神論のようですが、それが本質なんじゃないかなと思っています。
ライブインタビューのノーカット版:
日系企業が北米進出時に抑えるべき10個のポイント
野村 晶大さんの投稿 2019年4月26日金曜日
他のインタビュー動画の一覧はこちらから。
まとめ
今回は CK Marketing Solutions Inc.長さんに、「日系企業が北米進出時に押さえるべき10個のポイント」いうテーマで、非常に具体的なお話をお伺いしました。「会社作りの難易度」や「州政府の決まり事」「ビザの問題」などの実務的な話から、「現地を知っている人をまず捕まえること」、「デシジョンスピードの重要性」など、10年以上のビジネス経験に基づいたリアルなお話を聞く事ができました。九州男児・長さんの熱いパーソナリティも、周りに人が集まる理由なのだと感じました。貴重なお話ありがとうございました。