2020年6月度のアメリカの気になるトピックのリキャップをまとめました。
今月はコロナによる影響はもちろん、Black Lives Matterの動きに対して、ブランドが動きを見せているのが目についたひと月でした。以下では代表的なNike、Ben & JerryやJ&J(ジョンソンエンドジョンソン)、FacebookのBlack Lives Matterに関する動きをご紹介します。
Black Lives MatterとNike
まずは、Nike。
‘Just do it’のスローガンで有名な Nikeですが、今回のBlack Live Matterの動きを受けてスローガンを反転。
‘For once, don’t do it’
Nikeはこれまで一貫して、’Just do it’をスローガンにしてきたからこそ今回のメッセージはとてもパワフル。
Nikeといえば、2018年に黒人差別に反対し、 アメリカンフットボールチーム49ersを追い出された Colin Kaepernickを起用したキャンペーン ‘Dream Crazy’
今回のBlack Lives Matterの流れを受けて、このColin Kaepernickを解雇したアメリカンフットボールチーム49ersがBlack Lives Matterを支持する投稿をし、これにファンは激怒。
言ってることとやっていることが違う、本音と建前が乖離しているブランドは何もできなくなる世の中になりつつあると感じます。ブランドとしての勇気はいるけど小手先のストーリーテリングは自身の首を閉める結果になりかねません。
Black Lives MatterとBen & Jerry
次に、Ben & Jerry。
アメリカのアイスクリームチェーンBen & JerryはBlack Lives Matterの動きが出て、すぐに会社としての声明 ’Silence Is NOT An Option‘を発表。
Ben & Jerryは以前から、Black Lives Matterをサポートしていることを表明し、具体的に何をすべきかを詳細に記載している。
(※詳細は上記の記事参照)。特に驚いたのは、2016年にプロテストに参加して、Founderの両名 (Ben and Jerry)が逮捕されたことがあるという事実。
発言内容と行動が一致しているし、立場上なかなかやりづらい状況の中すごすぎます。
参照: Why Ben & Jerry’s statement on white supremacy is so extraordinary
まとめ – 今後、Black Lives Matterとブランドの動きが加速
このBlack Lives Matterの動きを受けて、日本含むアジアでも、Johnson & Johnsonが美白製品、ニュートロジーナブランドのファインフェアネスの販売中止を表明。
さらに、Facebookがトランプ大統領のBlack Lives Matterのデモ隊に対する脅迫的かつ暴力的なポストを削除しなかったとして、Facebookの広告をやめようという動きが出ています。
広告キャンペーンで重要なプラットフォームであるFacebookですが、これからプラットフォームの行動を広告主側が監視・行動に起こすことで、世の中を変えていこうとしています。
大なり小なり今後、こういう動きは増えてくるのではと見ています。