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ロサンゼルス越境ECビジネス起業と事業成長 | Eri Matsudaさんインタビュー

ロサンゼルス越境ECビジネス起業と事業成長 | Eri Matsudaさんインタビュー

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今回はアメリカのロサンゼルスにて、越境EC事業をされている「JuLink Corporation」の代表 Eri Matsudaさんにインタビューさせて頂きました。日本の大手優良企業を辞め、単身渡米。右も左もわからない状況からアメリカでビジネスを立ち上げて、成長させて行った過程のお話を伺いしました。

Profile:


Eri Matsuda : 日本の大手優良企業を退社した後、渡米。ハワイでの滞在、サンディエゴでの1年間の学生生活、広告代理店での営業を経験。その後自身の経験を生かし、ロサンゼルスにて自身の経験を生かし「JuLink Corporation」を起業。

「ロサンゼルス越境ECビジネス起業と事業成長| Eri Matsudaさんインタビュー」

(※以下の記事はインタビューのハイライトです。)

大手企業を辞めロサンゼルスに渡航した経緯

野村:
日本の優良企業を辞めて、ロサンゼルスに渡航した経緯について教えて頂けますでしょうか。

Eriさん
高校時代に遡りますと、私は進学校に通っていたのですが、周りが当たり前のように大学に行くことに少し疑問を感じていたんです。

私自身すごく働くことが好きだったので、その時点で働きたかったんです。

私の疑問や思いを親に相談した時に、一度共感はしてくれたのですが、父親に言われた「大学に行った方が、選択肢が広がるよ。」という言葉に、なるほどと思いました。

大学に行くことにして、せっかく行くのであれば社会で活用できる事を学ぼうと思って、「経営学」を専攻しました。

大学卒業後、世間で「日本の優良企業TOP3」と言われる会社に入ったのですが、「なんか違うぞ」と思ったんですね。自分がやりたい事と違うということに気付いたんです。

悩みすぎて心の病気になってしまい、「明日自分がどうなるか分からない」という状況に直面した時、好きな事をして自分の人生を生きようと思いました。

そこから第2の人生がスタートした感じです。

野村:
なるほど。

Eriさん
渡米後、元々は3ヶ月くらいで日本に帰る予定だったので、その後一旦ハワイに行きました。

半年経ったくらいで、「やっぱりアメリカで働きたい」と思ったんです。それから大学に行くことにして、サンディエゴの大学に1年間通った後、ロサンゼルスに来ました。

将来起業するために、どこの会社で、どのように働くべきかを考えました。まず「アメリカで人脈を作る」こと、そして「アメリカの会社の成功、失敗事例を学ぶ」ということが重要だと思いました。

仕事の内容としても、前職では「既成商品」の営業をしていたので、「自分のアイディア」を一緒に提案できる営業を経験したいなと思ったんです。そのニーズに一致したのが「広告の営業」でした。

E-commerceビジネスを始めた理由とは?

野村:
その後に起業されたと思うのですが、E-commerceのビジネスをやられているのは何故ですか?

Eriさん
ECビジネスをやろうと思ったのは、実は最近ではないんです。

私のインターネットのルーツは、小学5年生の頃まで遡ります。当時インターネットは、まだ一般的に普及しておらず、ワープロとして使うことがメインでした。

アメリカに住む叔母さんがいるのですが、インターネットを使うようになってメールなどもすることができるようになりました。

インターネットを使ってアメリカに住む家族と連絡を取るということ自体が珍しかったため、「インターネットが世界を変える」というような内容で、私の家族の事が本になって全国発売されたんです。

野村:
そうだったんですね。

Eriさん
当時叔母さんはアメリカで旅行会社を経営していました。本を読んでくれたある方が、「アメリカに旅行に行きたい」と叔母さんの会社に連絡したんです。

その連絡を受けた時、叔母さんは「旅行客の獲得もインターネットを使ったらどうか」と思いついたそうです。実際に顧客の獲得をインターネットにシフトした時に、とても上手く行ったんです。

これらを近くで見ていた私は、「これからの世界は全部インターネットに変わるんだ」と確信しました。

その後もアメリカに行く機会が多かったのですが、現地のアウトレットで商品の買い付けをして日本で売るという事をしていました。

ビッターズというオークションサイトや、ヤフーオークションなどを利用して、学生のお小遣い稼ぎ感覚で、ECビジネスに近い事を行っていました。

野村:
凄いですね。

Eriさん
ハワイにいた時はハワイの限定品を買い付けて売ったり、サンディエゴではBtoBとして買い付けて日本の業者に卸すという事もしていました。

途中で自社ブランドにも挑戦したのですが、上手く行きませんでした。最終的にたどり着いたのが、現在行っている「越境ECビジネス」という形でした。

アメリカで起業する時に大変だった事とは?

野村:
アメリカで起業するとなると、手続き面やその他諸々大変なことがあったと思いますが、いかがでしょうか?

Eriさん
起業した当初は、コピー機の設定、インターネットの設定、その他の契約など全てをやらなくてはいけなかったので大変でした。

日本なら、当然日本語で、しかも依頼したらオンタイムで業者の方が来て、お願いした通りにやってくれますよね。アメリカではその点が全然思い通りに行かないんです。

コピー機の設定が出来なくてカスタマーサポートに電話したら、たらい回しにされた事がありました。その度に状況を説明をしないといけなくて、やっと最後の人につながったと思ったら電話が切れてしまったんです。

コピー機の設定だけで1日潰れてしまったり、決められた日にちや約束が守られなかったり、こういう事はアメリカでは日常的に起こります。

日本人からしたら「普通」と思うことが、アメリカでは普通ではない事がまずは大変でした。

野村:
なるほど。それは慣れるしかないんですかね。

Eriさん
そうですね。都度イライラしていたら時間も勿体無いですし。

起業後、軌道に乗せるまで大変だった事は?

野村:
ビジネスをセットアップして、これから売っていくという段階で何か大変だったことはありますか?

Eriさん
関税やその他のルールなど、国をまたぐビジネスという点で苦労しました。

多額の金額を使って仕入れた商品があったのですが、発送の直前でルール上送れないという事を指摘され、そこから再検査したり色々確認しなければなりませんでした。

その間に、その商品が人気商品でなくなってしまったり、値段が下がってしまったという事がありました。最初は、送る事自体が大変でした。

またある時は、「大丈夫だろう」と思ってやっていた事が、プラットフォーム上では禁止されている事で、アカウントが閉鎖になり全て返品されたり、売上を3ヶ月保留されてしまったり、という事もありました。

手探りでやっていたため利益が出ず、むしろ赤字になった事や一文無しの時もありました。

ビジネスを始めた年の夏、お金があまりになくて、友達に誘われた$20のコンサートに行けなかった事は忘れないですね。

野村:
$20というと、ロスだったら昼ご飯でもそのくらいしますよね。どのように生活にしていたのですか?

Eriさん
とにかく生活費を切り詰めて生活していました。

野村:
ビジネス的に厳しいんじゃないかと思う事はありましたか?

Eriさん
手探りでやっていたので、そう思う事もありました。ただ、アメリカから同じようなビジネスを行っている人は、そこまで多くないということも分かっていました。

その希少性を生かして、アメリカにいる日本人の私だから出来る事が何かしらあるはずだと思っていました。ただ、自分の形にたどり着くまでは大変でしたね。

野村:
軌道に乗るまでどのくらいかかりましたか?

Eriさん
自分のスタイルを確立出来たのが9-10ヶ月くらいです。「このスタイル良いな」とか「このやり方良いな」というのが分かった時に、集中して強化していくようにしました。

今後アメリカで起業に挑戦したい方に一言

野村:
今後アメリカや起業に挑戦したいという人に向けて一言お願いします。

Eriさん
日本は島国なので、やっぱり海外に出る事自体が大きなステップのように感じます。

ただ、海外に一度出ると、客観的に日本を見る事ができるようになって、日本の良い所や悪い所がよく分かると思います。

「海外に進出したいけど、なかなか難しいです」という声を頂くのですが、まず来てみて、現地の人と触れ合って、肌で体感してほしいです。

日本はどちらかというと、「失敗を恐れる国」だと思います。アメリカは逆で、失敗してもOKという感じがあります。大事なのは、それをどう乗り越えるかという事です。

自分のポリシー的にも、「失敗を恐れてやらずに後悔するより、挑戦しないで後悔する方がリスク」だと思っています。

海外に挑戦したいと思ったなら、まず動いてみてほしいです。上手く行かなかったとしても経験や学びになります。

野村:
渡航して良かったですか?

Eriさん
はい、私の場合は、人生が180度変わりました。自分自身の考え方も変わって良かったです。

野村:
具体的にどんな所が変わりましたか?

Eriさん
もっともっと挑戦していこうと思うようになりました。日本にいると、周りの影響もあって保守的になりがちです。「それは間違っているんじゃないか」とか「年齢的に遅すぎるのでは」とか。これは、そもそも日本で「右に習え」の教育をしているので仕方ない部分もあります。

その一方で、アメリカは個性的だと讃えられますし、人との違いを認める国です。

また、成功を喜べる文化も根付いています。人の成功に対して、妬みではなく「Nice!」と好奇心に変わります。

街を歩いていても、「I like your shoes!」なんて気軽に声を掛け合う事が普通なんです。

ポジティブに褒める文化は素直に良いなと思います。

まとめ

今回はロサンゼルスにて、越境ECビジネス「JuLink Corporation」を立ち上げたEri Matsudaさんにインタビューさせて頂きました。日本での安定した働き方に疑問を感じ、単身アメリカに起業するというバイタリティ溢れるEriさんのパーソナリティが伝わるお話でした。最後に語って頂いた「もっと挑戦していこうと思うようになった」というマインドチェンジも印象的でした。アメリカの「失敗しても、何かを学んで乗り越える方が大事」「人と人との違いを認める」という考え方は、日本人として学ぶべき点だと感じました。貴重なお話をお聞かせ頂き、ありがとうございました!

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